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あれこれ・あるがままに(第24回)    平成23年6月11日

  
震 災 の 備 え 

 今日6月11日は東日本大震災発生から3ヶ月目に当たる節目の日である。これまでの間朝夕のニュース報道に心を痛め、何度も涙を流してきた。
 現在、地震、津波による直接被害に加え、原発事故とそれに惹起された風評被害が発生し、その影響は日本だけでなく、世界的な広がりをみせている。この国難の状況において、現下の政治状況は政治家の権力闘争に時間を費やし、復旧・復興に向けた施策の議論がおろそかになり、結果、政府の対応に悪影響を及ぼしていると思われるのであるが、残念な状況である。


 ところで、近い将来に危惧される南海・東南海・東海地震とその連動型巨大地震が発生した場合の備えとしてどのような手立てがあるだろうか。地震の揺れに対する備えは想定でき安いのであるが、津波の備えは想定できにくい。それは、「何メートルくらいの高さの津波」といっても、実際のこの場でどのような事態になるのか、想像が困難であるからである。


 ジジはこのことについて、7年ほど前、「報道ワカヤマ」(週刊ア報道和歌山社発行)いう雑誌に雑文を寄稿したことがある。その寄稿文に編集人が付けた表題は「震災の被害予想映像を市民に配布しては!?」であった。
 趣旨は、動画映像による津波ハザードマップともいうべきものである。この度の震災報道のテレビニュースで湾内の集落が津波にのみ込まれていく様子が写っていたが、あのような津波の動きを和歌山市の津波被害予想地域の地図上にコンピュータグラフィックの技術で動画映像化してはどうかというもののであった。


 この動画映像は、津波被害予想地域の主立った施設を3D画面で表示し、それらの施設への津波の影響をグラフィック映像化するのである。そして、端末から住所を入力すると、その付近の範囲の動画映像が見られるようにし、家庭のパソコンからダウンロードできるようにしたい。
 ジジの家は和歌川沿いにあるが、津波対策として最近嵩上げされた防波堤を溢水していく様子をリアルに見るのは怖いが、避難の必要性と方法を考える上では大いに役立つと考えられるのではないか。