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あれこれ・あるがままに(第85回)    平成27年5月25日
                          
  
箏曲演奏会鑑賞と朝護孫子寺参拝


いきさつ
 5月17日(日)、生駒市コミュニティセンター・文化ホールで興祥会主催の箏曲演奏会に知人女性が出演するので鑑賞に行くのと、これに合わせ同日午前に奈良市東登美ヶ丘に住む知人の娘さんの結婚お祝いを持参することとした。
 そこで、この機会に近くの観光と温泉プランはないかと思いネット検索をすると、信貴山観光ホテルのホームページで『信貴山唯一の天然温泉大浴場。お風呂からは雄大な四季折々の風景も楽しめます。』という案内と、続いて朝護孫子寺、信貴生駒スカイラインの案内が目に付いた。このコースで前日の16日から一泊二日。

朝護孫子寺について
 このお寺の「朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)」という、何やら謂れのあるような名前を知らない人でも、「境内の入り口に巨大な5月人形の張り子の虎を模した寅の置物が置かれているお寺」と言えば、少なからずの人が頷かれるであろう。

 <写真の紹介>

山門入り口置物

朝護孫子寺

朝護孫子寺から

信貴山観光ホテル
 
 <お寺の紹介>
 以下、「信貴山真言宗 総本山 朝護孫子寺 公式サイト」の掲載を引用してお寺の由来などを紹介したい。(同サイトに、『信貴山の紹介のためであれば、個人・企業のサイトにご自由にご利用いただいて構いません。』と表示がある。)

 【大和の名刹 信貴山 朝護孫子寺】
 【信貴山】 今から1400余年前、聖徳太子は、物部守屋を討伐せんと河内稲村城へ向かう途中、この山に至りました。太子が戦勝の祈願をするや、天空遥かに毘沙門天王が出現され、必勝の秘法を授かりました。その日は奇しくも寅年、寅日、寅の刻でありました。太子はその御加護で勝利し、自ら天王の御尊像を刻み伽藍を創建、信ずべし貴ぶべき山『信貴山』と名付けました。以来、信貴山の毘沙門天王は寅に縁のある神として信仰されています。
 【朝護孫子寺】 醍醐天皇の御病気のため、勅命により命蓮上人が毘沙門天王に病気平癒の祈願をいたしました。加持感応空なしからず天皇の御病気は、たちまちにして癒えました。よって天皇、朝廟安穏・守護国土・子孫長久の祈願所として「朝護孫子寺」の勅号を賜ることとなりました。また、朝護孫子寺は、「信貴山寺」とも呼ばれ、多くの方に親しまれています。

興祥会箏曲演奏会
 興祥会主催の箏曲演奏会に行くのは今回2回目である。ジジは邦楽の知識をほとんど持ち合わせていないが、この演奏会はプログラム数、演者数、演奏技術等において、おそらく現下の箏曲演奏の発表会としてはハイレベルな部類に入るであろうと推察する。
 そこで、演奏会の一端を紹介したいと思い、事前に配布された案内リーフレットの個人情報部分を伏せたコピーを転載させていただくこととした
                           <案内リーフレットのコピー>

(クリックで拡大)
             
  <紹介と感想>
 「おこと」と言えば「さくらさくら」の曲と歌がお馴染みであり、お箏の優雅な音色は心地よい。このような言い回しから想像できる演奏舞台というのは、お箏が一面か二面で演者が一人の独奏か二人の合奏であろう。
 しかし、興祥会の演奏会はもっと本格的なもので、お箏、三絃、尺八、地歌等を複数人が各パートを演奏する重奏という演奏であり、たいへん重厚な演奏発表会である。
 知人女性が担当したパートは、三絃(三味線)、お箏の十三絃と十七絃、それに弾き歌いであったが、いずれも見事にこなしていた。
 鑑賞した私達夫婦にはたいへん心地よいひとときであった。

 ちなみに、当日配布されたパンフレットにプログラムの一つが下記のとおり紹介されていた。ご参考のため。
    プログラム№4 虫の武蔵野   
                      作曲 宮城道雄
                      作詞 磯部艶子
              箏  : 演奏担当者 2名
            三絃  : 演奏担当者 4名
             尺八  : 演奏担当者 1名

  <解説>
   昭和7年(1932)作、平安時代の貴族達の嵯峨野での虫集めを偲び、虫の巣のだく秋の武蔵野の様子を詠んだ内容  です。後歌では虫の鳴き声がそれぞれの楽器によって、巧みに擬音効果が発揮されます。

  <歌詞>
   千代の古道踏み分けて 嵯峨野の奥の秋の夜に 大宮人の振り延えて
   虫を選びし故事も 今更ながら偲ばれて 武蔵野行けばほのぼのと
   紫匂う薄霧に 見えつ隠れつうち招く 尾花の袖も懐かしく (合)
   躇う程に夕暮れの 月松虫の先ず鳴きて (合)
   露の珠貫く糸萩に 花の錦の機織りや 綴れ刺せちょうきりぎりす
    (手事)
   草の枕に転寝の 夢の邯鄲現世を いかに悟るか鉦叩き (合)
   帰さを急ぐ馬追の その馬子唄におぼつかな 合わす鈴虫轡虫 (合)
   月影晒す多摩川に 秋のあわれを声々に 流す調べの面白や 流す調べの面白や

     ☆ 下線部は虫の名前。「綴れ刺せ」はコオロギの事で、その鳴き声からの由来。

おわりに
 今回の一泊二日のコースは気持ちの良い旅であった。それでも、たら婦人は信貴山観光ホテルの宿泊については、設備面とあんな山奥までいわゆる外国人が多く、温泉の大浴場に「日本人の入浴の仕方」という案内が外国語で表示されていたので、感想は「まあまあ」という採点であった。