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あれこれ・あるがままに(第7回)    平成26年9月25日

  
庭の帰化植物

 帰化植物とは、本来その地域(国)に自生していなかった植物が人為的な導入や偶発的な移入により侵入・定着し、野生化した植物のことで、外来種のうち野外に定着したものが帰化種といわれている。例えば、「庭の花おりおり」でもお馴染みの<シャガ>、<ジュズサンゴ>、<ミズヒキソウ>、<キンミズヒキ>等は帰化植物であるが、いずれも大昔にもたらされすっかり日本の風土になじみ、可憐で外来種とは気付かなくなっている草花である。国道沿いや住宅地でよく見かけるセイタカアワダチソウは比較的新しい帰化植物であるが、昭和40年ころから宅地開発が盛んになったのに合わせ爆発的に繁殖し、あまり好かれていない帰化植物である。しかし、セイタカアワダチソウも近時一時のような勢いが弱まり、在来種のススキが回復傾向にあるように見える。

 今回紹介するのは、ジジの庭で毎年花を咲かせる可憐な帰化植物四種である。うち、三種は種を蒔いたこともなく植え付けたこともないのにどうして生えてきたのか分からず、一種は昨年秋たら婦人がマリーナシティへの取り付け道路沿いの石垣の隙間に咲いていたのを抜いてきたものである。
 これらの花に共通する性質は花期が長いこと、繁殖力が極めて旺盛であり石垣の間や家の軒下のコンクリートの隙間で繁殖しているのを見かけることがあることなどであるが、「野生化」して「帰化」の認定がされるほどの生命力がある草花である。



撮影H26/09
 

撮影H26/09
 ハゼラン(爆蘭)  
スベリヒユ科 ハゼラン属

花火が爆ぜるように咲くので、今まで「クサハナビ」と思ってきた。
しかし、ハゼランはクサハナビと同じスベリヒユ科で花もよく似ているが、タリヌム属のクサハナビと茎と葉が違っていた。
あちこちの植木鉢から芽を出すので少しやっかいである。


撮影H26/09
 

撮影H25/08
 
 アフリカフウチョウソウ 
フウチョウソウ科 フウチョウソウ属

この花が5年余り前からこぼれ種であちこちのプランターから花を咲かせる.。1999年に帰化植物と確認されたという。
左側の写真は夏スミレのプランターから、右側は屋敷と道路の隙間から芽が出てきた。

撮影H26/09
 

撮影H26/09
 
 ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡) 
ヤマゴボウ科 ヤマゴボウ属

実は黒く熟しいっぱいつく、ぶどうみたいな形。つぶすと  赤紫の汁が出るが有毒であるとのこと。イワツツジの盆栽鉢からいつのまにか芽が出てきた。。


撮影H26/09
 

撮影H25/09
 
 ヤナギバルイラソウ(柳葉ルイラ草) 
キツネノマゴ科 ルイラソウ属 別名:ルエリア

春~晩秋まで長期間、葉腋から花茎を出してその先に紫色の一日花を咲かせる。葉は柳の葉に似て細長い。

この花は、昨年(H25)9月、たら婦人がマリーナシティへの和歌川沿いの道路で堤防と歩道の隙間に咲いていたのを抜いてきたもの。庭の隅に地植えした。
 そのことがあって間もなく、管理人が通勤で通る道路沿いの民家の軒下でその花が目にかかった(右側の写真)。民家は空き家のようで、栽培しているような様子ではなく、民家の犬走りと道路の隙間に生えていた。