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あれこれ・あるがままに(第138回)    令和元年10月25日
                          
  
結 婚 5 0 周 年

ジジは弁護士一筋36年余、様々な事件処理をしてきたが、誇れるような業績というものはない。しかし、長年の業務に付随し、婦人同伴招待や同行の思い出は多い。平成10年の和歌山弁護士会長就任のお祝い会、平成20年秋の園遊会、平成22年首相と桜を見る会、平成25年秋の旭日小綬章受章に伴う皇居参内と拝謁などは同伴出席。
 また、受任事件の遠方裁判所出張や、複数の県市行政委員会委員を務めた関係で全国各地での会長会議出席の機会も多く、これらの機会を利用した同行小旅行は多数回。北は北海道利尻礼文から南は鹿児島屋久島まで全国津々浦々、全県で思い出がある。業務能力も夫婦の体力も活動的な平成時代であった。

 たら婦人は、結婚後専業主婦一筋で現在に至る。子育てとその関連行事の合間には、手芸、お茶、お花、フラダンス等の趣味三昧、この10年ほどは健康スポーツジム通いが加わり、更に、最近ではマッサージ施療も週何度かという生活。端から見ると優雅な生活のように見えるが、本人は「何か一つでも極めた」というものがないのは「物足りない気持ち」と言う。(しかし、いい意味「昔型主婦を極めた」のではないか)
 
 現在夫婦は老老介護的ながら自立生活の二人暮らし。50年という後がないような節目の結婚記念日であるが、特別な行事の企画はなく、自家本「花鳥風月を友 酒を友」第3巻をまとめることとした次第。
 なお、自家出版本の「はしがき」予定稿が校了アップしたので、本コラムの賑わいとして以下に添付する。

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 はしがき(予定稿)
 私たち夫婦の結婚記念日は昭和44年10月3日、令和元年の今年は結婚50周年、いわゆる金婚と呼ばれる節目の結婚記念日になる。結婚記念日は、節目ごとに、7年目は 銅婚式・25年目は銀婚式・50年目は金婚式、そして60年目はダイヤモンド婚と続く・・・ダイヤモンド買うてー、ダイヤモンド高いー、高いは高嶺の花?

 さて、このような節目の出来事といえば、ジジの本性では、すぐに人を集め酒宴の企画をするのが行動パタンであったが、最近、寄る年波で、宴席は大儀でおっくうになってきた。
 酒宴に代わるなにか記念行事はないか、そのように考えていた折り、報道和歌山社の藤原無我氏が近況のよもやま話ということで顔を出した。同氏には、これまで「花鳥風月を友 酒を友」第1巻・第2巻の出版で世話になっている。そうだ!金婚記念誌として第3巻の出版というのはどうだろうか!グッドアイデアではないか!。同氏には、花の写真集「庭の花おりおり」の出版でもお世話になっているので話は早い。第3巻の企画も「おまかせ」ということで準備が進み、このたびの出版となった次第。藤原無我君ありがとう。

 内容は、第1巻・第2巻と代わり映えのない、ウェブサイトに公開している「時事折々・あれこれ・あるがままに」の雑文が中心であり、とても人様に見ていただくような出版物ではないと思うが、夫婦の日常のことを多く取り上げているので、メモリアルイベントの位置づけとしては“まあいいか!”という次第。

 今年、ジジは数え七十七の喜寿の年である。金婚までのこの50年の結婚生活は、人生の営みのほぼ全てという期間であるが、子育てや日常の家事全般はたら婦人が担う形で維持してきた。中でも、ジジの“わがまま気ままそのまま”の振る舞いと飲と食、これらの行いの容認と受容には苦労があったと思う。この結婚生活が継続できたのは、ひとえにたら婦人の献身的努力のお陰である。金婚を迎えて振り返るに、まあまあよしと思う生活であった。たら婦人ありがとう。

  露と落ち 花鳥風月 酒を友 出合重ねて 同行二人

    令和元年10月3日    田中昭彦




 はしがきの追記
☆ 「ジジ」と「たら婦人」名付けの由縁
 本第3巻95頁、「平成31年の正月所感」(あるが・ままに第129回)掲載

☆ 末尾の駄句
 第1巻148頁、「洒落のまた洒落」掲載
 (掲載内容)
 ジジ今年で満69歳、父の享年をも超える年になりましたが、この正月休みの合間にネットでたまたま過去の有名人の「辞世の句」なるものを目にし、自分なら!と考えて遊びました。ジジの出自と来し方からすれば「辞世の句」など残す身分ではありませんが、秀吉の「夢のまた夢」ならぬ「洒落のまた洒落」です。
 句の内容は昭和61年、25年余りも前発行の和歌山弁護士会小史第2巻に寄稿した雑文を基にし、発句は秀吉の辞世の句「露と落ち 露と消えにし わが身かな 難波のことも 夢のまた夢」を真似しました。
 上記弁護士会小史に寄稿した雑文は、高野山墓碑(平成20年5月3日開眼法要)にも刻みましたので変えようがありませんが、今回の句は酔興歌(酔狂も同義であるが!)の類ですので、この先何度変えようとも自由とします。

辞世の句
  露と落ち 花鳥風月 酒を友 出合重ねて 同行二人

辞世の詩句         
  五十路の父や 感涙の 露に包まれ 生まれ落ち
  花鳥風月 酒を友 出合重ねて 桜かな
  色即是空 露の生 南無大師遍照金剛
  出合冥利の 同行二人 浮き世巡りの 同行人
  この世あの世も お大師さま 行くはとこしえ 高野墓碑
  合掌

高野山墓碑の碑文
  万億光年の宇宙に在り
  花鳥風月を友 酒を友
  人生 愛と出合を大切にし
  生かされるままに 生く
  色即是空 昭彦 
  合掌 紀代子
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