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あれこれ・あるがままに(第125回)    平成30年9月26日
                          
  
9月の備忘録

 9月1日 ジャガー生還
 今年の3月、足かけ27年乗っている愛車ジャガーに不具合が生じた。不具合の内容はエンジンの不整脈症状(12気筒のうち1発が発火していない)とブレーキが少し片効きするという症状である。経年性・高齢性の症状であり、深刻なものではないと思っていた。事実、不整脈の方はプラグの交換で直ぐになんとかなったが、ブレーキの方は手間取った。なにせ20数年前に製造中止にいなっている自動車であるから取り替え部品が見つからないのである。その部品というのは、長さ15センチほど・直径5センチほどのシリンダーの中にパッキンが組み込まれた油圧を左右の車輪に調整して送る装置であるが、修理業者の説明では日本国内の部品業者にはストックがなく、海外に手配しているとのことであった。
 部品に行き着くのと船便での取り寄せで約2ヶ月を要したが、問題はここからである。到着した部品のシリンダーの長さが違い、取り付けられないので困っているとの修理業者の説明。その後修理業者と部品業者の間でああじゃこうじゃのやりとりがあり、結局、もとのシリンダーを使い、中のパッキン部分の装置を取り寄せた部品のと入れ替えてみようということになった。
 修理業者の手探りの作業が功を奏し、不具合が解消するまでに5ヶ月あまり。ようやく生還できたのが9月1日という次第。

 9月4日 台風21号襲来
台風のコース・進路のうち、ジジが育った粉河(現紀の川市)や現在住まいする和歌山市和歌浦地方に最も影響が大きいコースは、徳島県の室戸岬付近から淡路島・紀伊水道付近を経由し、阪神間に再上陸の上日本海に抜けるというコースである。 最近、相次いで上陸した台風20号と21号はいずれもそのようなコースを通過した。うち、21号の方は勢力が大きく、和歌山北部では柿や桃などが大風による倒木被害があり、関西空港では強風に煽られたタンカーが空港アクセス道路の橋脚に激突する大事故が発生、また同空港や阪神間では甚大な高潮被害に見舞われたのである。
 さて、ジジ方の被害は?というと、屋根の隅棟の先端部分約1メートルほどの瓦が吹き飛ばされ、棚上の植木鉢6~7鉢がメダカ溝に落下して毀損したことなどであった。もう一つ重大な被害は、“風吹けば桶屋が儲かる”の例えではないが、“風吹いてジジに酷い腰痛が発症”したのである。割れた瓦や植木鉢の整理、メダカ溝の清掃などに二日の作業、老体の腰には負担が過ぎたのであろう。
 なお、ジジは過去同じようなコースを辿った昭和25年ジェーン台風と昭和36年の第2室戸台風も経験したが、ジジ7歳のときのジェーン台風が一番怖かった記憶である。

 9月22日 彼岸参り
 今年、赤い彼岸花の写真は9月15日に撮影し、白色の彼岸花は9月21日に撮影した。
 9月20日は彼岸の入りである。そこで、22日の土曜日に午後から奈良学園前のたら夫人の実家に彼岸参りと墓参、その夜はたら夫人の兄弟らと会食、その後奈良駅前に昨年オープンした『天然温泉 吉野桜の湯 御宿 野乃 奈良(ドーミーインチェーン)』に宿泊した。
 ホテルは設備が新しく、ビジネスホテルとしては行き届いていたが、宿泊客は今勢いの中国人など外国人の多いこと、朝食レストランの従業員まで「アリガト、ゴザマース。」の発音が多かった。おそらく、このホテルははじめから外国人観光客目当ての宿泊施設として企画されたのであろう。ホテル名も『ドーミーイン奈良』とする方が通りがいいと思われるのに、あえてわざわざ日本旅館的な名前にしたのもそのような理由からであろう?!!!。

 ここで気付いたが、「そのような理由であろう?」などと呑気に疑問を感じるのは素人、近時の観光地宿泊客の需要は圧倒的に外国人の割合が大きく、ジジのようなシニア層を相手にしても儲けに繋がりにくい。当ホテルのコンセプトは現下の需要を捉えたものであり、それは理解できる。しかし、売りの【和風コンセプト】はいいとしても、ジジにとってはチャチで鼻についた。
 そのいくつか。
 まず、ホテルへ入ってチェックインの前に靴を脱がせ、自分で番号のついた下足箱に入れさせるのである。玄関部分と客室の床は日本畳風、廊下は麻調の合繊素材の敷物が敷いてあり、スリッパはなく、館内移動は全て靴下か素足である。靴を脱がせるのは日本式というインパクトを意識したのであろうが、ジジは余り気持ちがいいものでなかった。
 次に温泉施設。ドーミーインチェーンの温泉付きホテルというのは賛成できるコンセプトである。しかし、外国人の利用者は温泉利用の仕方やマナーを心得ていないのが気になる。たら婦人は、温泉宿へ行ったときは夕食前と夕食後、それに朝風呂と利用するのが常であるが、今回は夕食後の1回だけで、朝風呂はパスであった。

 翌日、第二阪奈トンネル、東大阪、近畿自動車道、和歌山JCTから京奈和自動車道を経由、約2時間で紀の川市のジジの実家に到着。彼岸参りと墓参をした。

 むすび
 今回は人生一コマの備忘録。
 一コマ、一コマの人生。生、受容、これ以上進むと生とはなんぞや、人とはなんぞやの世界。深みに嵌まる前のここで結びとしたい。

 追記 
 標題を「9月の備忘録」としたので、昨夜からの『貴乃花退職』というニュースを追記しておきたい。9/26付け朝日新聞朝刊の33面の見出しは次のようであった。
       角界の花 確執の末  告発巡り「協会が廃業要請」
       「平成の大横綱」残念