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あれこれ・あるがままに(第117回)    平成30年1月20日
                          
  
                     平 成 の 仕 舞 い 
 天皇陛下の御退位日
 年が変わり、平成30年の年を迎えた。昨年12月8日、政府は天皇の退位等に関する皇室典範特例法の施行期日を定める政令を閣議決定し、次のように発表した。
 『この政令は、先般の皇室会議の意見を踏まえ、天皇陛下の御退位日となる皇室典範特例法の施行日を、平成31年4月30日とするものです。政府としては、御退位日に向けて、関係省庁の連携の下で具体的な準備を一層着実に進め、国民がこぞって寿(ことほ)ぐ中で、天皇陛下の御退位と皇太子殿下の御即位がつつがなく行われるよう、最善を尽くしてまいります。』

 この特例法の施行に伴い平成31年5月1日に改元が行われる結果、「平成」の元号でその年1月から12月まで続くのはこの「平成30年」が最後の年となる。

 御退位日については、改元のことを考えると平成30年12月31日として、新年1月1日の即位・新元号とする案も有力案であったが、宮内庁から元日の皇室行事が多岐に亘ることからご負担が大きいと指摘されていた。しかし、今般の上記政令決定に至る実質的な考量は、『天皇陛下にご在位満30年目の節目、平成31年1月7日をお迎えいただきたい。』ということであったのだろうと思う。よって、その節目を越えたできるだけ早い時期として「平成31年4月30日」の決定になったのであろう。国民がこぞって寿(ことほ)ぐことができる、たいへんよい日の選択であったと思う。

 平成の時代
 思えば、ジジにとっても・たら婦人にとっても、平成の時代の30年間はこれまでの人生で体力気力とも高度に活動的な時代であり、概括すると次のような出来事があった。
 夫婦の家庭生活にあっては、長女と次女が良縁を得、それぞれに男女各2人の孫誕生、プライベートの海外旅行十数回。園遊会の出席、首相と桜を見る会の出席、旭日小綬章受勲と祝賀会等。
 弁護士活動では、民事・刑事・破産管財・民事再生等多数の案件の処理、各地の裁判所に出張等。
 会務活動では、和歌山弁護士会常議員・副会長・会長、近弁連・日弁連理事等、国内各地で開催された関連会議に多数回出席。
 自治体等の公的活動は、和歌山市人事委員会委員長、和歌山県建築審査会会長等、関連して国内各地で開催された全国会議に出席。その他多数の外部委員会委員、社会福祉法人・公益法人理事の就任等。
 趣味の面では、愛車歴足かけ27年になるクラッシクスタイルの美しいジャガーダブルシックス現役維持、庭の花写真集とエッセイ集2冊を自家本として刊行等。

 平成の仕舞い
 平成時代を通じ、全国各地を訪れる機会があった。宿泊を伴う遠方の裁判所への出張や国内各地の各種会議への出席は、たら婦人に宿泊同行を持ちかけるのが常であり、小旅行を加えるとストレスのガス抜き効果大、余計な煩わしさ不要。このようにして、夫婦は、北は北海道稚内から礼文島、南は鹿児島から屋久島まで国内すべての各県を、会議・出張ついでの旅行で訪れた。
 振り返るに、平成時代はそこそこの良き思い出ばかりであるが、精神的ストレスの大きい悩ましい出来事もあった。ジジとしては自己の能力以上の行動が期待される負担感、また、たら婦人の方は、ジジが糖尿病持ちであるため平成時代を通じ食事管理に頭を悩ませてきたこと、そのうえ、家庭内ではやや上から目線傾向のジジとの生活にも大変なところがあったであろう。もう遅いが反省しきり。

 ところで、現在、平成時代の終焉に合わせるかのように最早ほとんどの活動はお仕舞い段階、プライベート面についても現在終活作業中であって、この作業も平成の終焉までに仕上げるつもりである。このような近況であって、平成時代の終焉とともに種々の活動は終焉時期にさしかかっているが、生命の終焉とは別次元である。
 今後の人生は、平成時代の“お釣り”か、“おまけ”のようなもの。多すぎたお釣りは頂くわけにはいかないが、多過ぎのおまけは大歓迎で遠慮無く大いに頂きたい。夫婦ともに、旨いものを食べて、美しいものを見て、面白いことをして、孫子の行く末をできるだけ永く見て、生命の終焉まで楽しいと思える時間をより多く過ごしたい。ジジは、酒もほどほど!と加えたい。

 ついては、欲深いかも知れないが、改元後の御代を見据えて、体調管理をしっかりと、健康第一で、老いを受け入れながら、こころ穏やかな毎日が過ごせるようにと願っている今日この頃である。

 “平成の仕舞い”は間もなく完結、本稿はこれで“お仕舞い!”