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あれこれ・あるがままに(第109回)    平成27年5月26日
                          
  
韓 国 新 大 統 領 就 任 

 韓国に文在寅(ムン・ジェイン)新大統領が就任した。大統領選挙の結果については、隣国ということと慰安婦問題に関する日韓合意の行方がどうなるのか?という範囲で気にならないこともなかったという程度の関心事であった。ジジは、慰安婦問題に関しては、世界に向かって一にも二にも日韓合意文書を目に見える形でアピールし、こちらからは何も働きかけない、無関心策が良策の得策であるという考えである。たとえ、韓国が「このままでは民間が慰安婦像を至る所に設置しても止められないぞ!知らないぞ!」と対応したとしても、「困る」とも言わず、「どうぞ」とも言わず、ひたすら無関心の放置策対応がよいと思うのである。これが長年交渉事を稼業としてきたジジの経験則である。

 ところで、韓国メディアが伝える就任後の新大統領の言動や報道はどうなのであろうか。ジジがこれまでネット情報で拾った言葉や人物像の報道は次のようなことである。
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▽ 『大統領は10日昼、国会本会議場前の中央ホールで行った就任宣誓で、「私の頭の中は統合と共存の新しい世の中をを切り開く青写真でいっぱい。謙虚な心で第19代大統領として責任と役割を果たすことを誓う」と述べた。』
▽ 『また、「支持しない方も国民」とし、「皆の大統領になる」と強調した。』
▽ 『朝鮮半島平和問題にも言及し、必要なら直ちに「ワシントンに飛んでいく」と話した。東京や北京を訪問する考えも示したほか、条件が整えば平壌にも行くと話した。』
▽ 『あだ名は「問題児」、特殊部隊所属、ストレス解消は一人酒』
▽ 『成績は良く、中学・高校と名門校に進学しましたが、裕福な学友との違いに直面し、友達ができませんでした。図書館に籠って、本ばかり読んでいたといいます。』 
▽ 『高校に入ると社会への反抗心が芽生え、酒やタバコにも手を出し、4回停学処分を受けました。このため「文在寅(ムン・ジェイン)」という名前をもじって「問題児(ムン・ジェア)」のあだ名がつけられました。』
 『特殊部隊に入隊…大学時代に出合った妻と7年の純愛』
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 上記ニュースから窺われる新大統領の発言と人物像は、ヤンチャな若い頃を過ごした(今もであるが)ジジから見れば、ノーマルで好感度があり、そしてある種の安心感があるように映る。それは最近大統領に就任した他国の二人の大統領の人物像に少し危うさを持つからである。
 一人はアメリカのドナルド・トランプ氏。70歳で史上最高齢の大統領、3回の結婚歴、ゴールド・ゴールドのイメージにして、婦人は24歳年下の美人。
 もう一人はフランスのマクロン氏。39歳で同国史上最年少の大統領誕生、婦人は25歳年上で64歳の超熟女。しかも中学時代の恩師 略奪婚。

 さて、文在寅(ムン・ジェイン)新大統領はいよいよ韓国の梶取にこぎ出す訳であるが、願わくば全体としての自国民の利益に適うよう、ひいては世界人類の利益になるような冷静な判断を期待したい。

 しかし、かの国は、時の政治状況においては、最近の朴槿恵大統領の弾劾問題で示したローソクデモやセウォル号沈没事故時の泣きわめき方、これらの行動から見えるのはたいへん激高しやすく情緒的な民族性・国民性である。ジジが心配するのは、大統領がノーマルで冷静な人物であってもこの国でリーダーシップを発揮していくのは容易ではないだろうということである。

 今回のテーマに直接の関係はないが、最近、ケント・ギルバード氏の「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」という本(講談社、2017年2月初版刊行)を読んだので一言付言する。
 同氏は本の「はじめに」の中で『最近の外交問題を見ても、「特亜三国」の非常識ぶりが際立っていますが、その源泉は儒教に由来するというのが本書の主張です。「儒教の呪い」に支配されたままなのが、「特亜三国」、つまり中国、韓国、北朝鮮なのです。彼らの非常識ぶりに、日本はどう対処すればいいのか-儒教思想の本質を理解することなく、日本の常識に基づいた、日本人的な対応を続ければ、今までと同じように必ず裏目に出ます。儒教国家に対応するには、ちゃんとした「作法」があるのです。それを本書で明らかにしていきます。』と書いている。
 同氏は、この本の経歴欄で「アパ日本再興財団の懸賞論文に応募し、最優秀藤誠志賞を受賞」と記載しているが、「藤誠志」はアパグループ代表者元谷 外志雄氏のペンネームであり、同氏についてはアパホテルの客室に南京大虐殺はなかったという内容の自著の備え付けで一騒動があった。その際の同氏の確信犯的対応が記憶に新しい。
 本の内容は頷けることが多かったが反特亜三国の価値観であり、アパ日本再興財団の懸賞論文受賞理由はアパグループ代表者と同じ方向の価値観による論文であったからであろう。