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あれこれ・あるがままに(第107回)    平成29年3月23日
                          
  
振り込め詐欺にご注意

 今回はジャンルが少し変わり、「振り込め詐欺がそんな近くまできているのか」という思いと、自身の瞬発力の退化を覚えたという話題である。
 数年前から身の衰えに合わせ「外飲み」は引退傾向、ほとんど「家飲み」となった。また、昼食もすっかり自宅派、たら婦人不在時は食卓テーブルにランチメニューがセットされている。
 さて、3月3日(金)の昼食、たら婦人不在、ランチメニューをいただいた頃電話がかかってきた。30歳代と思われる男性の声、やりとりの概要は次のとおりであった。

 声 『もしもし、田中さんですか?私は市役所健康保健課の松井と申します。突然のお電話ですが、昨年12月に健康保健課から封書でご連絡を差し上げたのですが、ご覧いただいていませんか?』
 ジジ 『見ていない・・??』
 声 『そうですか。実は国民健康保険料が平成27年度に制度改正がありまして、田中さんは22,269円の過払いになっているのです。それで昨年市役所から郵便で返還方法の回答書を入れた封書を送ったのですが、期限の年末までに回答がありませんでした。それで市から直接お受け取りいただけなくなりました。しかし、田中さんの銀行口座に振込送金することはできます。どちらかの銀行に口座をお持ちでしょうか。口座番号は個人情報ですから言わないで下さい。』
 ジジ 『エート僕名義のはゆうちょ銀行かな・・』
 声『ゆうちょ銀行?、ゆうちょは・・いけたかな・・』
 ジジ 『紀陽の和歌浦(支店)にもあったかな。』
 声 『紀陽は大丈夫です。手続は本店からになります。後ほど、半時間ほどしてから銀行の担当者から連絡があります。連絡はケイタイ電話になりますが、お持ちでしょうか?』
 ジジ 『090-3@@@-1@@@』
 声 『分かりました。それでは手続を進めますので、連絡をお待ち下さい。』

 ジジは電話の後外出、仕事の関係先を訪問、事務所に戻り、夕方5時半頃帰宅した。この間電話はかからず、ジジも電話のことは忘れてしまっていた。
 夕食時、ふと電話のことを思い出し、食卓の話題にした。たら婦人は「えー、そらおかしいわ!それ振り込め詐欺ちがうの!」という反応をした。そう言われれば、ジジも「そうやな、おかしいわな」ということになり、その場は「お父さん、直ぐに気がつかなかったの!あほやな。」というやりとり。この時点で電話履歴を確認するとやはり「非通知設定」であった。
 しばらくして、たら婦人が興奮気味に「おとうさん!!さっきの話と同じことが新聞に出てるやないの・・」という声。先ほど配達された和歌山新報の記事を見ると、見出しに「100万円の詐欺被害 健康保険金名目」とある。下に新聞記事のコピーを添付したが、記事に出ている被害時間から考えると、ジジにかかってきた電話も同日、2~3時間後のことである。二人目のカモに狙われたのであろう。

 それにしても、ジジの頭の巡りが遅い!!「市役所保健課、過払い金」と耳にした段階で、振り込め詐欺に気付くべきであった。気付いていたら相手がケイタイ番号を聞いてきたとき、何気なく「あなたのケイタイ番号は?折り返しかけ直しますから。」というような面白い応対もできたのに・・。そうしたら電話主は悟られたと気づく筈で、そのときあたふたとする展開が見られたかも知れないのに!残念!という次第。
 ま!!とにかく今回のことは 「高齢男性弁護士振り込め詐欺被害」 という見出しにならなかったということで、良しとしょう。
 それにしても、振り込め詐欺はすぐ近くに来ていますよ!ですよ・・。

 
(同誌は3月4日付けの新聞が前日の3日夕方に配達される)