週刊報道ワカヤマ Y32(2005年9月23日)                              


       時   事   折   々 (第8回)    
   
 

                民主党に権謀術数
                                    (編集人藤原無我氏)


                          時  事  折  々                田  中  昭  彦
 
 すこしキザなイントロで申し訳ないが、今のタイム・アメリカ東部時間9月12日午後5時

半(日本時間13日午前6時半)、約2時間前の午後3時15分にシカゴ空港を離陸した東

京成田空港行き日航ジャンボの機中である。すでに一回食事がでて、窓のブラインドが

全部降ろされ就寝タイムに入った。すこし寝ることとする。

 ・・・午後9時。実は、次女夫婦が1年半前からアメリカ・ピッツバーグに滞在しているの

であるが、この8月末の出産予定に合わせ、3週間前から渡米していたのである。渡米

後間もなくの8月29日に男の子が誕生、妻は短期間ではあったが母親とお婆ちゃんをし

てきた。(アメリカの出産入院は2日)

 (閑話休題)

 アメリカでもインターネットの動画ニュースなどで日本の選挙情報を見ていたので、選挙

結果はリアルタイムで情報を得ていたが、なにせダイジェスト版のうえ興味本位の取り上

げ方がなく、優等生的な結果報道ばかりでニュースが面白くなかった。選挙ニュースも某

テレビ局某番組のように独善的な取り上げ方や新聞の下世話なネタの記事を目にしない

と、参加的気分が湧き起こらず面白くない。生のスポーツ中継を見るのではなく、翌日の

新聞で結果を知るような感じである。

 (選挙結果について)

 時事(爺)は、肯定派である。前にも書いたが、郵政民営化は国政の喫緊の課題(差し

迫った重要事項)であり、民主党の主張のような「もっと慎重に審議して」とかという問題

ではなく、また自民党反対派議員の「僻地に郵便局がなくなる」などというのは特定郵便

局長の息子だけの正論である。この選挙結果は少し揺れが大きすぎたという見方もある

が、二大政党制における国民の明確な判断として肯定したい。 

 この選挙の肯定面をもう二つ。その一はいきさつはともあれ、女性議員が増えたことと

老害議員が力を失っていく方向性が見えることである。二つめは社民党が二議席増加さ

せたことであり、辻元清美議員についてもいきさつはともあれ議席の確保を多とし、あの

バイタリティーある活躍を大いに期待したい。

 ・・・日付変更線をこえて今のタイム日本時間9月13日午後2時過ぎ(アメリカ東部時間

同日午前1時、シカゴ出発後約10時間)、2回目の食事が出てきた。成田空港まであと

約3時間。

 (民主党へ)
 
 ・・・機内の原稿は民主党代表が前原氏に決まった段階で「気が抜けた」ということで、

編集者の要請により「敬老の日」に書き直し。

 ここ数日民主党の報道がトップであるが、女性議員が全く登場しない。女性議員がいな

いのか?。前原新代表は先程からのテレビ生出演で民主党の立て直しに関し、「所属議

員が本気で政権を担う気持で対処すること」と述べていた。そこで時事(爺)の無責任論。

 民主党が政権を取るためには「気持を持つ」だけでは駄目。「権謀術数」、ここは田中

真紀子氏と野田聖子氏を党内に取り込み、福島瑞穂社民党と同盟関係を結ぶのであ

る。自民党が下野したとき、社民党を飲んで生き返ったことを教訓とすべきである。

 前原氏の若さとマスクはたいへん良し。しかし、裁判官の父親、奨学金での学生生活、

松下政経塾、理想を追い求めての政党転々。金の値打ちは自分で稼いでこそ分かるも

の、同氏はこれまでどのようにして生計を立ててきたのか?。福島党首と入り口の憲法

論だけで「さようなら」では政権奪取の見込みなし。

 次の選挙は、揺れの幅はともかく「揺り戻し」は必定。この度の選挙は「小泉舞台」であ

ったが、前原氏が次の「揺り戻し舞台」に上記の女性議員たちを立たせることができたと

したら、民主党が大躍進すること受け合いである